正立ミラー「MATSUMOTO-EMS」
MATSUMOTO-EMS正立ミラーは、一言で言うと「そのまま見える」。という事です。一般的に天体望遠鏡は上下逆転や上下は戻っても裏像になったりという事がよくあります。
天体初心者の僕には「そのまま見える」のは普通にありがたいことです。
「宇宙に上下は無い」とは言われてますが、まったくその通りです。それも分かった上で「そのまま見える」便利なツールです。
天体望遠鏡を目で覗きながら星を追いかけようとすると上下左右がほぼ反対に動きます。初心者の私は右は右、上は上に動き、更に見え方もそのまま見えたらいいなと思ってました。
そのための製品として天頂プリズム、正立ミラーなどを検討してきました。しかし像は「裏像」になります。宇宙に上下の概念はないのですが、私の頭の中に地に足が付いてる方が下、見上げた空が上。
というゴク当たり前のまま観測しているので、右が右へ上が上になるのは嬉しい限りです。
松本さんが作られた正立ミラーは「現実のままそのまま見えます」ので上下左右で悩む私にはありがたい発明品です。「EMS-UL」という製品を購入しました。
購入前の確認は鏡筒に光路長がプラスされてもFOCUSがとれるか心配でしたので、松本さんにお聞きして、昼間遠くの目標物を狙って暗い室内で合焦する点を探り出す事で確認する方法を教えて頂きました。
それでEMC-ULの仕様:光路長148mmがクリアできそうだったので購入してみました。
アイピースでの合焦確認
使用しているアイピース(接眼レンズ)は「賞月観星」の製品です。
鏡筒 タカハシ FC-100DZ ノーマル
正立ミラー MATSUMOTO EMS-UL
アイピース 賞月観星 XWA SWA
参考 MATSUMOTO-EMS ホームページ
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鏡筒の接眼部「50.8(2”)差込部」から外してEMS-ULを差し込みました。EMS-ULのアイピース側は1.27″アダプターを外して2″アイピースをさして 約 1,5 km先の構造物を狙って合焦するかを確認してます。
アイピースの合焦確認まとめ
MATSUMOTO-EMS(正立ミラー)を鏡筒:TAKAHASHI FC-100DZに取り付けて、アイピースは賞月観星の「XWAやSWA」との組み合わせで、接眼部の繰り出し量を確認しました。(写真参照)
アイピース | 合焦に関して |
---|---|
SWA 38mm | 〇 合焦し、繰り出しには余裕あり |
XWA 20mm | 〇 合焦し、繰り出しには余裕あり |
XWA 13mm | 〇 合焦し、繰り出しには余裕あり |
XWA 9mm | 〇 合焦し、繰り出しには余裕あり |
XWA 5mm | 〇 合焦し、繰り出しには余裕あり |
XWA 3.5mm | 〇 合焦し、繰り出しには余裕あり |
アイピースの合焦時の写真
SWA 38mm
XWA 20mm
XWA 13mm
XWA 9mm
XWA 5mm
XWA 3.5mm
まとめ
上下左右が目視と同じになるように正立ミラーを使ってみたかった。
光路長148mmあってもちゃんと合焦するか不安でしたが、結果、合焦しました。 OKです。
組合せは以下の通り
1)正立ミラー MATSUMOTO-EMS-XL 光路長148mm
2)鏡筒 TAKAHASHI FC-100DZ(2”アイピース部分から取り外し)
3)アイピース 賞月観星 XWA 20mm 13mm 9mm 5mm 3.5mm SWA 38mm
注意点
写真左上部分を「望遠鏡接眼部の2インチアイピース取付部」に差込ます。
右側に伸びる部分に「アイピース」を差し込んでいます。
重さは「2インチアイピーズ+EMS-XL」で1162gです(キャップあり)。
EMSには右目用、左目用があります。写真の本品は左目用です。左右合わせて双眼鏡ように商品ラインナップがありますが、1個だけ購入する場合は、特に指定が無ければ、左目用をご推奨されているようです。
購入した左目用ですと写真のように(上から覗き込む状態では)右に傾こうとします。右に回ろうとする力が働きます。なので、ネジとしては一般的に締まる方向に力が働きます。
これが「1KG」を超えますので、EMSやアイピーズの取付ネジはしっかり締めておき、EMSやアイピーズの落下しないように注意する必要があります。